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巨人・岡本、進化問われる4年目

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今シーズン11年ぶりとなる屈辱のBクラスに終わった巨人。スタメン選手の高齢化が進み世代交代が上手くいかない中、勢いのある若手の台頭が期待される。その中の1人が今年でプロ4年目の岡本和真内野手(21)だ。高校通算73本塁打を放ち将来の大砲候補として2014年ドラフト1位で巨人に単独指名を受けた。巨人による高卒野手1位指名は2008年の大田泰示以来6年ぶりの事で契約金8000万円、年俸1200万円で入団。背番号は長嶋茂雄終身名誉監督の「3」と原監督現役時代の「8」をとり「38」になったのはファンの間では有名な話だ。

この岡本がDeNAベイスターズの筒香のように活躍してくれれば願ったり叶ったりなのだがプロの世界はそう甘くない。実際のところ、他球団ではスタメン選手の世代交代が進み若い選手がとてもたくさん出てきている。では何故巨人の若手は台頭しないのか。それは出場機会が少ないからだ。プロ野球のファンの方はご存知の通り、巨人と言う球団は昔から金にモノを言わせ他球団でFA権を行使したスタープレイヤーをかき集めてきた。

その歴史は1993年の落合博満に始まりここ最近の事では2011年の村田修一(横浜)杉内俊哉ソフトバンク)2013年の大竹寛(広島)片岡治大(西武)2014年の相川亮二(ヤクルト)金城龍彦(横浜)2015年の脇谷亮太(西武)そして記憶に新しい森福允彦ソフトバンク)山口俊(横浜)陽岱鋼日本ハム)の「トリプルFA補強」など数えればきりがない。毎年若手を育てる、と言いつつそれほど必要ではない選手をFAで掻き集め正直なところ何をしたいのかわからない。当然大枚をはたいて契約したFA組を使わないわけには行かず結果として若手の出場機会が減る。これが負の連鎖に繋がる。これに加え毎年外国人助っ人を複数人連れてくるのだから若手が育たないのも無理はない。

若手を育てる上で最も大切な事は1軍の試合に出させて経験を積ませる事。だが巨人ではスタメンを勝ち取っても数試合使って結果が出なければ即スタメン落ち。ある程度結果が出ても1年持たなければスタメン落ちと、とにかくチャンスが少ない。これでは落ち着いて試合に出場する事は出来ない。皆結果を意識して次第に当てに行くバッティングになる。これではプロの球は打てない。首脳陣は「チャンスは与えている、後は一皮むけられるか」と選手任せにしている。果たしてほんとにそうなのか。実際岡本は2016年イースタン・リーグ公式戦で96試合に出場。斎藤雅樹2軍監督の方針で4番に固定され18本塁打74打点を記録し打点王のタイトルを獲得している。つまり我慢強く起用すれば結果を残せるのだ。当然高卒1年目でプロの投手と対戦すれば衝撃が大きいだろう。いい歳したおっさんの投げる豪速球にエゲツない変化球。混乱するはずだ。しかしそれも少しの間で、慣れてしまえばなんて事はない。岡本はそのようなレベルではなく1軍で通用するレベルなのだ。レベルが違い過ぎるプロの世界に飛び込み金属バットから慣れない木のバットに変更する。この過程について行けない選手など山ほどいる。しかしこの変化の過程に対応した将来有望な若手選手は巨人に沢山いる。ただチャンスの少なさから芽が出ないだけなのだ。彼等をどのように成長させるか。ここに首脳陣の手腕が問われる。巨人は今オフ村田修一自由契約にするなど若返りを図っている。この思い切った選択が巨人軍を良い方向に導けるだろうか。来シーズンこそはV奪還よりも若手に出場機会を与え若返りを図る事を祈っている。